2020年2月22日土曜日

あたりまえヨガ vol.3 〜立位・歩行編〜

ごきげんよう。宮森です。


来月の3月15日(日)に長野県上田市にてHIROKIくんとヨガイベントを開催します。
イベント名はBODY Learn YOGA(英語が合ってるのかは知りません馬鹿なので)。
概要はHIROKIくんが書いてくれているので、彼のブログにGO!!
*お申込みは私のLINEにご連絡ください^^


本日はBOGY Learn YOGAに向けて私が座学を担当するあたりまえヨガ vol.3 〜立位・歩行編〜について少しネタバレしようと思います(当日に触れないことも書いてるかもしれません)。
ご参加される方は基礎知識として、ご参加されない方でも読み物としても体の役に立てる内容かと思います。


同じような感じで同日に開催される解剖学ヨガ 〜背骨編〜についてもチラッとネタバレしているのでご興味のある方はコチラの記事をお読みください。



あたりまえヨガとは


突然ですが、あたりまえヨガのネーミングの元ネタはCOWCOWさんのあたりまえ体操です。




動画を再生していただくとお分かりになりますが、最初のネタで「右足を出して左足出すと歩ける♪」というものがあります。
実際には歩けない人が病院にはいっぱいいて、私はそう言った方々のリハビリに従事しておりましたが…。


さて、この記事をお読みの方は、おそらくは体に多少の不調があったとしても、五体満足で生きていると思います。
それこそ“あたりまえ”に寝て、起きて、立って、歩いて、1日を過ごしていることでしょう。
ところで私は普段、そんな“あたりまえ”な動作ができずに困っている方を相手にすることが多い職業です。


膝が痛くて立ち上がりがツラいとか
膝が痛くて立ち上がりがツラいとか


体の不調が悪化していけば関節の変形なども生じるわけですが、大抵の場合は変形がなくても不調があることがあり、そのような場合には“体の動かし方”に問題があることが多いです。
と言うことは、その“体の動かし方”を知ることは、将来に起こりうる関節変形だけでなく、痛みなどの不調を最小限にできる可能性があります。


さて、“体の動かし方”を学ぶ方法として、各種のボディワークがありますが、それぞれの姿勢や動かし方は基準が違い、中には日常生活では行わないような動作があります。
ヨガでは足を閉じて立つのが基本姿勢になりやすいですし、武道などでは足幅を広くとって立つのが基本姿勢になりやすいです。
この時点で重心移動ができる幅や体の関節運動のつながりも変わってくるので、万人に共通する動きとは言いにくいと考えられます。


万人がこの開脚をするか?必要か?と言ったら違うと思います
万人がこの開脚をするか?必要か?と言ったら違うと思います


さて、ヨガや武道などの動作はある程度の身体能力が備わってから獲得するものですが、ほとんどの人が同じように成長とともに獲得する動作というものがあります。
それが赤ちゃんの頃から徐々に獲得していく寝返り、起き上がり、坐位、立ち上がり、立位、歩行といった“あたりまえ”な動作であり、これら運動の獲得過程を運動発達と言います。


で、今回は歩行がメインなのです
で、今回は歩行がメインなのです


運動発達に基づいて、あたりまえヨガ vol.1では寝返り・起き上がり・四つ這いまでを、あたりまえヨガ vol.2では四つ這いから立ち上がり・坐位姿勢までを取り扱ってきました。
そして今回のあたりまえヨガ vol.3では立位・歩行を取り扱っていきます。


ヨガにおけるAsanaは時としてマット上だけで行うような非日常のものとなりかねませんが、あたりまえヨガは“ヨガ”という名前を冠していますが、運動発達で獲得する動作を元に、日常生活で行うあたりまえな動作を見直して、再獲得し、日常生活に直接的に活かしていこうというものです。



立位・歩行とは

ところで、人は立つために立ちませんし、歩くために歩きません。



人は何のために立ち、歩くのか?
人は何のために立ち、歩くのか?


立つときはその後の移動につなげるために立ちますし、そこで静止する場合は何か作業をするために立ちます。
移動につなげるとは、五体満足で生きている方は立ってから歩くでしょうし、車イスの方は例えばベッドから車イスに乗り移るために立ちます。
厳密に立ちっぱなしということはありませんが、料理をしたり、洗濯物を干したり、最近ではスタンディングデスクと言って立ちながらパソコン作業など仕事をする企業も増えてきているので、立位は作業姿勢としても必要です。


立位は作業姿勢でもあります
立位は作業姿勢でもあります


同様に、歩くときは何か目的を持って歩きます。
例えば、家の中では洗面所やトイレや自室に行くために、外では学校や仕事に行くために歩きます。
つまり、歩行は五体満足な方にとってはメインの移動手段なのです。
それだけに何かをきっかけに歩行に不都合が生じると、かなりの制限を受けることになります。



さまざまな補助具もありますが、それでも不都合は生じます
さまざまな補助具もありますが、それでも不都合は生じます


誰に習うわけでもなく、“あたりまえ”に獲得してきた立位・歩行には個人差が大きい部分もありますが、今回はこれらを改めて見直していき、必要最低限のポイントを絞って実践を交えて練習していきます。



特殊な歩き方の是非

ところで歩き方はいろいろあります。
今回のあたりまえヨガ vol.3では、いわゆる理学療法士さんなどが学ぶ教科書的な内容が中心となっています。
しかし、世の中にはさまざまな歩き方があり、ナンバ歩きなどが日本では有名です。


竹馬のように右手と右足、左手と左足を同時に出す歩行です
竹馬のように右手と右足、左手と左足を同時に出す歩行です


私はこう言った特殊な歩き方については学んだことがないので個人的な見解になりますが、これもまた万人が獲得するものではなく、ある一定の訓練を得て習得できる特殊なスキルだと考えています。

ナンバ歩きは古くは浮世絵に描かれており、江戸時代以前には一般人の間では広く行われていたが、西洋文化や生活様式が浸透するに従ってなくなった、と言う説があるようです。

着物や帯刀をしていると体をひねる動きでは着物が崩れて歩きにくいからだとか農耕作業の際に体をひねると効率が悪いからと言った理由でナンバ歩きが浸透していたとも言われています。


確かに着物を着ると歩き方は変わりますね
確かに着物を着ると歩き方は変わりますね


確かに、私が学んだような筋肉の活動や歩行の形態がまとめられている書籍のもととなったデータは、着物などではなく動きやすい服装(Tシャツ・短パンとか)で、平らな屋内で撮影・観察されたデータが元になっているので、ナンバ歩きとはまた違ったデータとなります。

私はナンバ歩きに関するデータなどを見たことがないので分かりませんが、きっとメリット・デメリットの両方があることでしょう。

ただ私は一般人までもナンバ歩きをしていた、と言う説には疑問を抱いています。

もし、歩行形態が文化の違いからくるものだとすれば、文明との接点がない・少ないような未開の地や遊牧民族の方々の歩行形態は極端な服装による影響もないため、ある意味でヒト本来の歩き方をしているはずです。
いくつかYouTubeでチェックしてみましたが、どの国と地域でも基本的には手を足が交互に出る歩行形態をしています。



それに歩き方って習わないので獲得した歩き方が自然なはず
それに歩き方って習わないので獲得した歩き方が自然なはず


もちろん、私はナンバ歩きをはじめとした様々な歩行形態を否定したいわけではありません。

それぞれにメリット・デメリットはあるはずですが、ヒトが自然に獲得する本来の動作か?と言われたら疑問だということです。
ということで改めて、今回は教科書的な歩行について取り上げていきます。



歩行はジェットコースター


一般的に言われている歩行の理論の中に、歩行はジェットコースターと同じと言うものがあります。



重心の上下動はこんな感じになっています
重心の上下動はこんな感じになっています


立った時と比較して、足を出して両足が接地する時には足を前後に広げた分や少し膝が曲がっている分だけ重心が下に移動します。
このように歩行は高い位置にあった重心が前下方に移動する勢いを利用して行っています。
ヒトの歩行はあえて自分からバランスを崩すことで行いますが、このように位置エネルギーを運動エネルギーに変換して行っているので、実はかなり効率の良い歩行形態だと言えます。
ただ、勢いに任せるのではなく、下肢の筋肉を中心に勢いにブレーキをかけたり、逆にアクセルとして勢いをつけたりしながらコントロールして歩いています。


また、近年はロボット技術の進歩が著しいですが、HONDAのASIMOなどは膝の部分が曲がっているロボットが多いです。



ロボットは膝が曲がっているものが多いです
ロボットは膝が曲がっているものが多いです


膝を曲げた分だけ重心の位置が低くなり、また膝のクッション作用を使いやすくなるので安定はしますが、この姿勢で歩いてみるとお分かりになると思いますが太ももがパンパンに張ってきます。
今回は詳細は省きますが、ヒトの歩行においても膝が伸びる時期が2回あります。
この膝の伸びが阻害されると、かなり歩行に支障をきたしやすく、やはり直立二足歩行という形が効率的でまずは獲得したい歩行形態なのだと思われます。


当日は歩行におけるポイントを絞ってさまざまな練習を実践していきます。



当日のスケジュール


私たちのFacebookページにも書いてありますが、当日は以下のようなスケジュールで開催していきます。

■クラススケジュール
3/15(日)
①10:00〜11:30(90分)
○解剖学ヨガ・背骨編
*座学資料付き、実践の動画撮影可
料金:5000円
長谷川・宮森
 

②12:00〜14:00 (120分)
○あたりまえヨガ・歩行編
*座学資料付き、実践の動画撮影可
料金:5000円
長谷川・宮森
 

③14:30〜15:30(60分)
○フルパワーヨガ・可動域向上
*実践の動画撮影可
料金:3000円
長谷川

⭐️全クラス参加の場合12000円⭐️
 

■会場
「犀の角」の3階にあるスタジオを借りました。
http://sainotsuno.org
 

■その他
・9:30〜会場内に入れます
・料金は当日現金でお支払いです
・女性更衣室あります
・会場に駐車場はありません(お車でお越しの際はお近くの有料駐車場をご利用ください)
・定員は各クラス20名です
・ヨガマットをご持参ください
・会場内には飲み物の自動販売機はありません
 

■申し込み方法
LINEかメールでお名前と参加クラスを送ってください。
長谷川・宮森どちらにご連絡いただいても構いません^^
 

*長谷川弘樹
・LINE
https://lin.ee/mgBWKfb
・メール
bb.yo.hiroki@gmail.com


*宮森大地
・LINE
https://lin.ee/mIgzkZq
・メール
atarimae.yoga2019@gmail.com


あなたのご参加をお待ちしております!


本日の一曲:インフルエンサー/乃木坂46
*注目は3分37秒からの生駒里奈さんと、3分42秒からの伊藤万理華さんです。




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2020年2月20日木曜日

解剖学ヨガ 〜背骨編〜

ごきげんよう。宮森です。


来月の3月15日(日)に長野県上田市にてHIROKIくんとヨガイベントを開催します。
イベント名はBODY Learn YOGA(英語が合ってるのかは知りません馬鹿なので)。
概要はHIROKIくんが書いてくれているので、彼のブログにGO!!
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本日はBOGY Learn YOGAに向けて私が座学を担当する解剖学ヨガ 〜背骨編〜について少しネタバレしようと思います。
ご参加される方は基礎知識として、ご参加されない方でも読み物としても体の役に立てる内容かと思います。
*あたりまえヨガ vol.3についての記事はこちら



背骨の基本

背骨は解剖学では脊椎(せきつい)と言います。



脊椎の外観
脊椎の外観


上の図では色分けされていますが、脊椎は積み重なって脊柱(せきちゅう)となっています。
緑色の部分が首にある頸椎(けいつい)で7個。
オレンジ色の部分が背中にある胸椎(きょうつい)で12個。
ピンク色の部分が腰にある腰椎(ようつい)で5個。
青色の部分が仙骨(せんこつ)と言って元々は仙椎5個が癒合してできます。
1番下には尾骨と言って元々は尾椎3〜6個が癒合してできます。
仙骨と尾骨は骨盤の一部を構成しています。
上にある脊椎と連なっているので脊柱としても数えられることもありますが、今回の解剖学ヨガでは頸椎・胸椎・腰椎の合計24個についてお伝えしていきます。
解剖学ヨガも骨盤編とか胸郭編とかあったらマニアックで面白そうですよね。



典型的な脊椎
典型的な脊椎


上の図が典型的な1つの脊椎なのですが、医療職でない限りは背骨をマジマジと見ることは少ないかもしれません。
前方(お腹側)には椎体と言って大きな骨の塊があり、後方(背中側)には椎弓と言って脊髄(重要な神経)を収納する骨性の穴があり、そこから上下と後方に計5つの突起が出ています。
※ここまで読んですでに眠くなった方は正常な反応なのでご心配なく。背骨は難しいです。


当日も詳しい話は省きますが、こう言った構造は各脊椎に共通しますが、微妙にそれぞれ特徴があります。
頸椎には頸椎の、胸椎には胸椎の構造的な特徴があり、それがそれぞれの部位の動きに関わってきます。



背骨の動き

ところで背骨は基本的に6方向に動きます。



背骨の動き
背骨の動き


上の図の通り、前後の動きとして屈曲(前屈)と伸展(後屈)と、左右に倒す動きとして側屈、そして左右に回す動きとして回旋があります。
これらの動きはどの脊椎でも万遍なく動くのではなく、脊椎ごとの構造的な特徴から、以下のように得意・不得意な動きが椎体ごとにあるのです。


背骨の動き
背骨の動き


馴染みのない方は上の図をみてもなんのことやら?と言った感じかもしれませんが、簡単にまとめますと…



  • 頸椎っていろんな方向に動くんだなぁ
  • 上の頸椎ってめちゃくちゃ回るじゃん!
  • 胸椎は上の方が回旋するのか
  • 胸椎は下の方が屈曲・伸展するんだな
  • 腰椎は屈曲・伸展が得意なんだね!
  • 逆に腰椎は回旋が苦手なんだな


みたいなことがわかるわけです。
これを考えながら日常生活の動作やAsanaや他のスポーツ動作を見直すと、少なくともケガのリスクは減ると思います。



例えば野球のバッティング
例えば野球のバッティング


私も少年野球をやっていましたが、いまだにどこかの野球チームでは「腰をひねって打て!」と指導されるとかしないとか。
これを読んだ賢明な方は「ちょっと待って、腰椎って回旋が苦手なんでしょ?それってダメじゃない?」と思われたかもしれません。


大正解。
腰椎の部分で回旋をしますと、そもそも回旋の出ない部分により負荷をかけることになりますので最悪の場合は骨折します(分離症と診断されることが多いです)。

このように背骨の特徴を知ることは体と動作を見直す上で大事だと言えます。



当日はセルフケアもお伝えします

背骨は24個の骨が連なって基本的に6方向に動きますが、それだけにたくさんの筋肉が付着します。



後頭部だけでもこれくらい付着します
後頭部だけでもこれくらい付着します


それだけにセルフケアもたくさんあるので、当日はいろいろとピックアップしてお伝えします。
またセルフケアも大事ですが、今回の記事でもお伝えした脊椎ごとの得意・不得意な動きの知識を持って、それを自分の体で再現できることだと思います。
この辺りは時間を使って、HIROKIくんと一緒に体を触ったり動かしたりして体に落とし込んでいただきます。


そしてこの解剖学ヨガ 〜背骨編〜の知識とエクササイズは、次のクラスで行うあたりまえヨガ vol.3 〜立位・歩行編〜にも応用できるのです。
こりゃ2クラス続けて受けなきゃ損ですぜ!


頭と体を使ったあとは、HIROKIくんが馬鹿みたいに死ぬほど体を動かしてくれるフルパワーヨガがありますので、そちらもぜひ!(私は半分くらい参加して寝ます)



当日のスケジュール

私たちのFacebookページにも書いてありますが、当日は以下のようなスケジュールで開催していきます。

■クラススケジュール
3/15(日)
①10:00〜11:30(90分)
○解剖学ヨガ・背骨編
*座学資料付き、実践の動画撮影可
料金:5000円
長谷川・宮森
 

②12:00〜14:00 (120分)
○あたりまえヨガ・歩行編
*座学資料付き、実践の動画撮影可
料金:5000円
長谷川・宮森
 

③14:30〜15:30(60分)
○フルパワーヨガ・可動域向上
*実践の動画撮影可
料金:3000円
長谷川

⭐️全クラス参加の場合12000円⭐️
 

■会場
「犀の角」の3階にあるスタジオを借りました。
http://sainotsuno.org
 

■その他
・9:30〜会場内に入れます
・料金は当日現金でお支払いです
・女性更衣室あります
・会場に駐車場はありません(お車でお越しの際はお近くの有料駐車場をご利用ください)
・定員は各クラス20名です
・ヨガマットをご持参ください
・会場内には飲み物の自動販売機はありません
 

■申し込み方法
LINEかメールでお名前と参加クラスを送ってください。
長谷川・宮森どちらにご連絡いただいても構いません^^
 

*長谷川弘樹
・LINE
https://lin.ee/mgBWKfb
・メール
bb.yo.hiroki@gmail.com


*宮森大地
・LINE
https://lin.ee/mIgzkZq
・メール
atarimae.yoga2019@gmail.com


あなたのご参加をお待ちしております!


本日の一曲:the pillows/Funny Bunny


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2020年2月15日土曜日

YOGAは宗教か哲学か、それと関係なさそうで関係ありそうな話

ごきげんよう、宮森です。


本当はブログなんて書いている場合じゃないんですよ。


確定申告の準備しなきゃいけないし…。
3月のイベントの資料作らなきゃいけないし…。


それでも私は時々、頭の中に浮かんだ発想がどんどん展開されていって歯止めが利かなくなると一旦出さないと他のことに手がつかなくなる質なので、こうしてブログを書いているのです。


そしてテーマが『YOGAは宗教か哲学か』
人によってはデリケートな上に、誰が読むのだろう?というテーマ。


なお、専門家ほど知識もないのでネットで調べたり私自身が体験してきたりしたものを通して今回も安定の斜めの目線で見ていますが、誰かを傷つけたいわけではないことだけは明記しておきます。



YOGAは宗教なのか

私は常々「YOGAって宗教だから」と口にしていましたが、訂正します。
どうやらYOGAは宗教ではないようです。


フィットネス的なイメージが最近では強いですよね
フィットネス的なイメージが最近では強いですよね


YOGAが宗教か否かを決めるためには、“宗教”というものの定義を知らないといけませんが、そもそも宗教の定義というものがないようです(正確にはいろんな人がいろんなことを言っている状態)。
宗教と一言で言っても世界宗教であるキリスト教、仏教、イスラム教のほかにも民族宗教などを入れたらキリがないほどあります。


ここで私の勝手な宗教の定義として「信仰の対象となる神もしくは仏がある(偶像の有無は問わない)」とします。
その点、私の知る限りでYOGAにおいて神のような存在は語られますが、それに対しての信仰はないように思います。
またYOGA自体が国や地域を越えて広まっていることからも、特定の宗教に当てはまらないことにもつながっていると考えられます。


では、YOGAとは何か。
それは哲学であろうと思われます(ここでは一旦ね)。


ちなみにドイツの哲学者であるマルティン・ハイデッガーは哲学を次のように定義しています。


マルティン・ハイデッガー(独 1889年9月26日 - 1976年5月26日)
マルティン・ハイデッガー(独 1889年9月26日 - 1976年5月26日)


『古代以来、哲学の根本的努力は、存在者の存在を理解し、これを概念的に表現することを目指している。その存在理解のカテゴリー的解釈は、普遍的存在論としての学的哲学の理念を実現するものにほかならない』


…まぁよくわかりませんが、「自分を知るための学問」だったり「何か物事を定義づけるため学問」みたいなニュアンスで私は捉えています。
YOGAの教えってそれっぽいじゃん。
だからYOGA=哲学でいいじゃん(適当)。



宗教の違いを知るとYOGAが見えてくる

私はイスラム教については詳しくはないですが、キリスト教と仏教については何となく知識があります。


かわいい教会
かわいい教会


私は宗教の死生観や人生観のようなものに興味があり、一時期調べたことがあるのです。
かなりざっくりしていますが、キリスト教と仏教の違いは以下のような感じです。


キリスト教 
良いことも悪いことも神の意志。信じるものは救われる。


仏教 
良いことも悪いことも自身の行い(因果応報)。善い行いをすれば極楽へ行ける。



優劣をつけるわけではないですが、ひたすら神を信じ続けるよりも自身の行いと結果を関連づけている方が合理的だとは私は思います。
本当のところ(事実)はわかりませんが、人は信じたいものを信じるので何があっても信じたものがその人にとっての真実になるのでしょう。


ところで仏教のルーツはYOGAにあるので、YOGAにおいても因果応報とか輪廻転生の考え方があるようです。


東寺は京都駅からも近くて好きです
東寺は京都駅からも近くて好きです


ん?ということは信仰する神はいないにしても、共通の価値観があるということはYOGAは宗教としての一面を持つのか?
分からなくなってきました…煮え切らないところで次に行きます(大丈夫、最後にはふんわり完結します)。



宗教とは〇〇である

少しまた話題が変わりますが、私の尊敬する方は「宗教とは1つのシステムである」という旨のことを書かれていました。
私からすれば眼から鱗の観点であり、今回の記事を書くきっかけにもなりました。
歴史をふり返ればそれは一目瞭然です。


長崎の大浦天主堂。長崎はいろいろ思い起こされる場所です。
長崎の大浦天主堂。長崎はいろいろ思い起こされる場所です。


日本においては特定の宗教においての信仰が薄い国という印象がありますが、それでも宗教の布教もしくは弾圧によるある種の操作というものは歴代の幕府・政府によって行われてきました。


仏教の浄土宗に至っては「南無阿弥陀仏」と唱えれば誰でも死後に極楽浄土に行けるんですよ。


南無南無。
南無南無。


今よりも死が体感できる状態で身近にあった時代にあれば、そりゃ広まりますよね(よく考えたもんだ)


こうやって何か特定の宗教や教えのような共通認識や共通の価値観というものは広めてしまえば利用しやすいのです。
「〇〇はした方が良い」「××はしたらダメ」のような共通認識・価値観というものが広まれば、支配者はいとも容易く多くの民を管理できたわけです(あくまで私から見た宗教の一面を述べているにすぎません)。


私は普及した共通認識・価値観という常識にはある種の狂気を感じます。
私は普及した共通認識・価値観という常識にはある種の狂気を感じます。


泰平の世では殺人が罪に問われますが、戦乱の世では英雄になるように、絶対的な正義も悪も存在しないと私は思いますが、それでもその時代に合わせた(それも支配者にとって都合の良い)共通認識・価値観の普及というのは便利なのです。


これはどっちも天使。
これはどっちも天使。


少し脱線しますが、学校の校則も同じようなものですよね。
「髪は染めてはならず黒髪」「襟足の長さは〜」「スカートの長さは〜」とか。
私が中学時代、冬にウインドブレーカーを着ていたら「授業中の着用は禁止」ということで校則に厳しい先生の授業中はよく脱がされました。


今でもあの先生の名前と顔は覚えてます。
今でもあの先生の名前と顔は覚えてます。


あれ、今になっても納得できませんし、納得のいく理由を説明されたこともありません(だから納得してないんですけど)。
ユニクロのモコモコのフリースを着ているような先生に理由を聞いても返ってくるのは「校則であり、校則は学生のためにあるから教師は良い」とか「頭髪や服装の乱れは風紀の乱れを招く」といったものでした。


それさぁ、論理が破綻してない?


確かに世間一般で言うところの不良という方々は校則から外れたような頭髪や服装をしがちですが、そういう傾向があるだけでそうとは限りませんよね。
一見怖そうな頭髪・服装をしていてもいい人っていっぱいいるし、スーツをビシッと着こなしていかにも真面目そうでも殺人を何件も犯すようなサイコパスだっています。


僕だって周りから人がいなくなるような服を着ます。サイコパスだけど(説得力なし)。
僕だって周りから人がいなくなるような服を着ます。サイコパスだけど(説得力なし)。


見た目と風紀とか道徳観念のようなものは相関関係があるのかもしれませんが、少なくとも私が納得する理由にはならなかったわけです。


もし中学生当時の私に会ったら言いたいですね。
「君が今、納得いっていない物事は社会が管理しやすいように作ったルールやシステムに原因があるんだ。いくら大人に聞いたって君が納得できる答えは返ってこないよ」って。


とは言え、ここまでの文章では宗教(や校則)をシステムと捉えて少し悪いように書いてしまいましたが、もちろん現代まで守られてきたり語り継がれていたりするものの中には昔の人たちの善意というものもあるであろうことは忘れてはならないと思います。
いつの世もおそらくほとんどの人が子や孫などの次世代のことを心配するように、善意というものはあると信じたいです。


LOVE & PEACE
LOVE & PEACE


とは言ってもウインドブレーカーの校則は納得いってませんけどね、風邪ひいたし。
このように私は20年くらい前のことを同じ熱量で怒るくらいに粘着質な男です。
はい、次。



YOGAはやっぱり宗教なのか?

何度も書いてますが、どうにも私はYOGAの菜食主義を採用しているところが納得いかないのです(結局ここに戻る)。
以前も記事にしたのですが、安定の長文なので未読の方はお時間のある時にご一読ください。


食事についても触れてます。記事を読む方はタップ!
食事についても触れてます。記事を読む方はタップ!


YOGAにおいて菜食を推奨する理由は以前の記事に書きましたが、哲学に則ったもの(Ahimsa=非殺生)の他に、どうやら肉食は消化をする際に多くのエネルギー(プラナ)を消費するために修行の邪魔になるから肉食をやめて菜食にするのだそうです。


でもよく考えてほしいのですが、消化・吸収されにくいのって食物繊維ですよね。
大便のほとんどは水分と腸内細菌ですが、消化されなかった食物繊維は便を嵩増しします。
それにゲロって吐いた時って炭水化物が主に出てきませんか?
これは炭水化物の消化は胃ではされなくて小腸・大腸からされるためです。


イメージだけで考えちゃうと勘違いしちゃうかも。
イメージだけで考えちゃうと勘違いしちゃうかも。


汚い話が続いて恐縮ですが、“消化に優しい”というのは、肉食よりも穀物や野菜などの方が噛む回数も多くなる傾向にあって満腹中枢を刺激されて食べる量も減った結果として消化に優しいのではないかと思います。


そしてAsanaを実践すると体を動かす際のエネルギー消費(カロリーの意味で)は減りますし、食事によっても摂取されるカロリーも減るのでどんどん省エネ体質にはなっていきます。
だからより食料が必要なくなる体になっていくんですよね。


細い人が多いのはいろいろなものが複合的に作用した結果でしょう。
細い人が多いのはいろいろなものが複合的に作用した結果でしょう。


そうなってくると、現代の先進国ほど確実に食料の危機というものが身近にあった時代においては、当時の支配者・管理者にとって食料がそこまで要らない人たちの“量産”には一定の価値があったんじゃないかと斜めの目線では見えてしまうのです。


もし、この私の妄想と言う名の色眼鏡で見たYOGAと歴史があったのだとしたら、YOGAも哲学ではなく、宗教としての一面もあるように思います。



まとめと関係なさそうで関係ありそうな話

だからと言って私はYOGAが哲学だったとしても宗教だったとしても否定はしませんし、自身の人生を豊かにするものであるならば良いと思っています。
もちろん、哲学自体も宗教自体も否定はしませんし、必要な人もいるでしょう。


人生の質のために用いるかどうか。
人生の質のために用いるかどうか。


少し話は脱線しますが、現代はこのように誰もが好き勝手に情報を発信できる世の中です。
昔はテレビやラジオが力を持っていたので、それに出ている政治家や芸能人が権力を持っていました(メディアの場合は製作者かな?)。
もう少し狭い社会で話をすると、家では親が、学校では教師や優等生か不良など、とりあえず分かりやすい権力や力(学力や腕力)を持っている人間が発言権・発信力を持っていました。
今でいう目立たない陰キャの方々は権力の前に黙って自分を押し殺して従わざるをえないところもあったでしょう。


持っている者と持たざる者。
持っている者と持たざる者。


しかし今ではYouTubeなどの動画投稿サイトをはじめ、ブログやSNSなどがあり、ただの一般市民が発言権を持っています。
最近はただの一般人だったYouTuberがテレビ出ていますし、逆に芸能人がYouTubeに参加しています(これには双方の思惑があるのでしょうが今回は触れません)。


そして価値観が多様化し、ルールやシステムに従って積み上げてきたものが役に立たないことが起こり得る現代においては「何を成すのか」「何を成したか」に価値が問われるように思います。
そのためには“自分を知ること”がまず必要になり、そのツールとしてYOGAというものがウケて広まっているのではないかと思います。


タイトルと着地点が全く違いますが、とりあえずこれ聴いといてください。


本日の一曲:欅坂46/サイレントマジョリティー



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